竹酢液とは竹炭を焼くときに出る煙を冷却して採り出した液体で、竹のエキスです。 原材料が竹の場合「竹酢液」と呼び、他の木の場合は「木酢液」と呼んでいます。竹酢液は「ちくさくえき」「たけさくえき」と、どちらでも呼ばれています。 竹酢液は生の竹を搾り出したものとはだいぶ成分が違い、pH2.5〜3.5の強酸性の液体です。成分の80〜90%が水で、残りの10〜20%が有機化合物で、なめるとすっぱい事からも分かるように主成分は酢酸(お酢の主成分)で、そのために「竹酢液」と呼ばれています。 微量成分は酸類・フェノール類・中性物質類・カルボニル類・塩基性成分などに分かれ、その数は200種類以上に及びます。 竹酢液に含まれているポリフェノール(「ポリ」は「たくさんの」という意味で、フェノール類の総称)は、かゆみの元となるヒスタミンの放出を抑える作用があります。 また、酢酸は水の分子を小さくし、皮膚への浸透性を高くする作用があると言われています。 これらの多様な成分が複合的に働き、殺菌・止痒・消炎・消臭・抗酸化性など様々な作用があります。
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竹酢液は、木酢液よりタール分が少ないので透明度が高く、匂いもソフトで肌にもよりやさしいと言われています。 また、竹酢液は酸性の成分を多く含んでいるので木酢液より酸度が高く、より殺菌力があります。 |
「粗竹酢液」 ― 炭化時に生じる排煙を冷却させた液体。いわゆる採りたてのもの。 「竹酢液」 ― 粗竹酢液を最低3ヶ月以上静置させ、上層の軽質油、下層の沈降タールを除いた中層の液体。「原液竹酢液」とも呼ばれています。 「蒸留竹酢液」 ― 竹酢液を加熱し、沸点の差を利用して蒸留した液体。 無限窯ではこのうち「竹酢液」を販売しています。 |
「静置法」 ― 粗竹酢液を耐酸性の容器に静置させると、不安定成分が酸化、重合してできる水溶性タールが容器の壁に付着したり、底に沈殿します。そうして付着物や沈殿物を取り除くのが静置法です。 「蒸留法」 ― 竹酢液を加熱し、沸点の差を利用して、不純物を分離、濃縮させる方法で、高純度のものができます。より安全なものが採れる反面、有効な成分も除去されて、効果が低くなるとの意見もあります。 また、加熱による成分の変性の可能性も否定は出来ません。 「ろ過法」 ― 濾紙、フィルター、シュロ紙で漉したり、竹炭、活性炭、ケイソウ土、セルロースで吸着させる方法。吸着材は竹酢液の有効な成分も吸着してしまう可能性のあるものもあります。 無限窯ではこのうち「静置法」を採用しています。最低3ヶ月以上かかるので量産には向かず、保管場所などのコストも増大するので大手では敬遠されがちですが、余分なものを取り除き、有効成分をなるべく残す為には一番自然な方法であろうと考えています。 |